銀 龍 物 語 Epi.16 Valentine's DayとBadminton club

化学部
弁理士 馬鉄軍
                      
 

 専利代理人という職業は、プロフェッショナルとしての要求が高く、専門能力に対する要求が高いだけでなく、自己の健康に対する要求も高い職業です。ときどき、同僚と冗談で次のように話しています。

 「専利代理人という職業には、病気になる権利がない。なぜなら、往々にして、提出書類の完成が期限の最後の日にならざるを得ないことがあるから。」

 指折り数えてみると、私のDragon IPでの仕事は満12年を過ぎ、健康的な問題で仕事に影響がなかったことは幸運でした。その幸運の主な理由は、同僚とともにバドミントンを毎週欠かさずやってきたことだと考えています。

 Dragon IPに入所したばかりの頃は、事務所自体が若く、同僚たちも大半が青年という状況でした。独身の青年たちが退社後に一緒に若い活力を燃焼しはじめ、徐々に所内のバドミントンクラブが形作られ、毎週火曜日の夜2時間、多いときは12~13名、少ないときは4~5名の所内クラブになりました。

 退社後の2時間は、みながリラックスしていて、もっとも心地よい時間帯です。仕事中に蓄積されたプレッシャーや疲労は、練習前後の体操、同僚とのおしゃべりや練習を経て、気づかないうちに消え去っています。もちろん、肩こりも消え去っています。

 バドミントンは、老若男女、誰でも楽しむことができ、プレー中に体同士の接触がなく、怪我の心配がない点もよいところです。また、自分の体調や疲労度に応じて運動の強度を調整することができるので、パソコンの前に座って動かないという毎日の専利代理人にフィットします。

 ダブルスの場合は、男性、女性も適宜ペアを組み、同僚と一緒に羽根を追いかける過程で心が弾み、技術も徐々に向上し、得点や勝ち負けにはまったくこだわりません。参加した同僚は、上級者であっても初級者であっても失点について自らを責めるということはなく、試合の勝敗によって心理的なプレッシャーを受けるということもありません。

 私は、バドミントンクラブのリーダですが、クラブに新入部員が加わってベテラン部員とともに楽しみ、またみなの技術が少しずつ上達していくのを見るのが喜びになっています。

 毎週月曜日の私の欠かせないお仕事は、「明日、バドミントンの練習があります。」という連絡を所内メールで所員全員に連絡することです。ある所員によると、その連絡を見て「今日は月曜日だ」ということを認識することがあるとのことです。

 2012年2月14日、中国でバレンタインデーが流行し始めた頃、その日は火曜日でした。私は「この日に練習に来る人はきっと少ないだろうナ」と予想していました。しかし、いつもの9名の「常連」は一人も休むことなく練習場に来ていました。バドミントンのクラブ活動の楽しさは、「親しい人」からの呼び出しに勝っていました。。。


     2012年2月14日  9名の常連たち

 2015年の秋には、「専利代理人協会」が開催したバドミントン団体戦では、Dragon IPチームはアマチュア選手のみで構成されていましたが、5チームのリーグ戦で2位となり、ベスト8に勝ち残りました。ベスト4に入ることはできなかったのですが、その成績にみなが大変喜びしました。なぜなら、私たちのチームが得た各ポイント、各セットのすべてが、同僚たちが声を嗄らした、キンキン声の「加油!!」により得られたものだったからです。

 Dragon IPからは、長年、練習場の費用について補助をしてもらっており、感謝しています。バドミントンクラブの活動は、私たちに健康をもたらし、楽しみをもたらし、同僚間の団結と友愛をもたらし、それらは私たちがよりよい状態で仕事に取り組み、クライアントによりよいサービスを提供することのサポートになっています。

 2017年2月14日、バレンタインデーがまたやってきました。そして、またもや火曜日の練習日と重なりました。

 そして、またもや多くの同僚が「親しい人」をほったらかして羽根を追うことを選択しました。


                                 以上
                    (銀龍物語Epi.16  おしまい)